こんにちは!
アーマーモデリング2020年3月号、ヤークトパンター作例番外編その3ということで、今回が最終回となります。
前回は塗装からチッピングまでの工程をご紹介してきました。

というわけで今回はいよいよ塗装の最終工程、油彩による色調の調整を行っていきます。
フィルタリング
まずはフィルタリングです。

ホルベインの油絵具を何色か選んで使っていきます。
パレット代わりに段ボールを使っていますが、これは油絵具の余計な油分を抜くためです。

ブラウンの迷彩に油絵具をペタペタと置き、

ウェザリングカラー溶剤を含ませた筆で撫でたり叩いたりしながらぼかしていきます。

ダークイエローの部分も同様に油絵具を置き、

ぼかしていきます。

グリーンの部分にも同じ作業を行い、こんな感じに仕上がりました。
この工程では水彩画のようなイメージで、塗装に淡さを出していきました。
元々の迷彩色と微妙に違う色を塗ることにより、単色の場合でも深みのある塗装に見せることができます。
ドッティング
ここから最後の仕上げ、ドッティングです。
先ほどのフィルタリング同様、一見地味ではありますが最終的な仕上がりを大きく左右する工程です。

油絵具のホワイトを点々と置いていき、

溶剤を含ませた筆で下に撫でていくようにぼかします。

ホワイトの他にもブラウンや、

グリーン、

イエローなども使いました。

そしてこんな感じに。
ちょっと分かりづらいですが、色味が増して表情がより豊かになりました。

戦闘室側面も同様に、

油絵の具をそれぞれランダムに置いて、

筆でぼかしました。

ビフォー、

アフター。
比べてみると塗装の変化が分かりやすいかと思います。
この作業は塗装の色あせや堆積したホコリ、そして雨だれなど様々な要因で色味が変化する装甲板を再現するのが目的です。
なので、ここでのポイントは雨だれのようなハッキリとした筋を描くのではなく、あくまで色をうっすらと滲ませるつもりで施すことです。
そうすることで塗装の色味を自然に増すことができます。
誌面の完成写真でもこのフィルタリング、ドッティング作業による効果が確認できるので、そちらもぜひご覧ください。
続きは誌面で
以上、アーマーモデリング番外編でした。
今回までの工程もめちゃくちゃ気合い入れて進めましたが、実はここからが本番なんです。
というわけで、気になる続きは「アーマーモデリング2020年3月号」をご覧ください。
かなりご好評をいただいているみたいなので、ぜひぜひ。
最後に
いかがだったでしょうか。
この度非常にありがたいお話をいただいてライターとして仕事をさせていただきましたが、製作するのも文章を書くのもとても勉強になることが多く、本当に楽しかったです。
ライターさんはよく締め切りに追われているようなイメージがありましたが、今回はかなりゆったりとした製作期間を設けていただいたので、じっくりと作品と向き合うことができ、結果的に大満足の作品に仕上げることができました。
今後も作例担当だけでなく何らかの形でアーマーモデリングを応援できたらな、と思います。
編集部の皆さん、本当にありがとうございました。
それでは今回はこの辺で。
最後まで閲覧していただきありがとうございます。
また次回お会いしましょう。