完成品置き場

完成写真「タミヤ 1/35 ”BT-42”」

2018年12月完成

フィンランドから放たれた異色の魔改造戦車、BT-42です。

後ろに出っ張り気味な砲塔は、しゅっと細長い車体と相まって、スマートな見た目を醸し出しています。

使用キット

この作品でのテーマは「冬季迷彩」「泥ウェザリング」「雪ウェザリング」でした。

雪国の雪原、凍り付く大地を思い起こさせるような雪ウェザリングは、1度試してみるべき題材だと考えていました。

そこで、どうせ冬季仕様の車輛を製作するなら、代表的な雪国であるフィンランドの車輛を作ろうと思い立ちました。

雪国の車輛、しかも冬らしい雪ウェザリングをするということになれば、冬季迷彩も合わせて挑戦してみたくなりました。

冬季迷彩が施されたBT-42が実在したかどうかは怪しいのですが、この作品では史実無視で冬季迷彩にすることに決めました。

ただ雪のウェザリングをするだけではつまらない仕上がりになるのではと、下地にはしっかり泥ウェザリングをし、この車輛が夏季、秋季までのある程度の期間で活動していたことも表現しています。

この車輛は大型化した砲塔のおかげでかなり低速だったそうなので、この車輛の低速性を示すため、あえて泥ウェザリングは足回りのみにとどめています。

その代わりとして、車体上部、砲塔部は冬季迷彩とその下地である基本塗装が織りなす塗装の深みを追求しようと考え、ヘアースプレー技法、油彩絵具による色彩調整を行い、足回りと車体とで違った深みを持たせました。

結果として、どちらも満足のいく形にすることができました。

車輛の特性や、その車輌の背景、土地や国の内情に至るまでのことを考えていくことで、より説得力、ストーリーを持たせた作品を作るきっかけになるのではないでしょか。

主砲はパッションモデル製の金属砲身を使用。タミヤキットの主砲は駐退機と一体化しているので加工に少し手間がかかりましたが、真鍮製マズルブレーキの出来は素晴らしいです。

また、全体のディティールアップとして、パッションモデルのエッチングセットも使用しています。

説明書の見づらさが玉に瑕ですが、キットに合わせた詳細な加工指示を書いてくれていて、簡単に組むことができました。

日本語表記なのもうれしいところです。

全体に施した錆表現は、戦車模型では定番の表現です。

車輌を製造、塗装してからある程度の期間が経っていることを表したり、前線で活躍しながらもだんだんと老朽化していく、そんな無常感を感じ取る材料にもなります。

緑の塗装×冬季迷彩×錆表現は、今まで試したことのない組み合わせで、仕上がりが不安な反面、楽しくもありました。

最終結果を見ると、ある程度バランスよくまとまったのではないかな、と思っています。

冬季迷彩の剥がれ、退色やそこから覗いてくる基本塗装、そして浮き出る錆。

複雑な工程の積み重ねになりますが、楽しみながら進めることができました。

足回りのウェザリングは、ウェザリングカラーサンディウォッシュを下地として塗り、その上にウェザリングペーストのマッドブラウンを叩き付けるように塗りました。

その二色でスパッタリングも行い、よりランダムな泥汚れを演出。

転輪も同様の工程を施していますが、凸部は泥を乗せずしっかり落としているのがポイントです。

雪は解ければ水。

ということで積雪表現の前に下地として、ウェザリングペーストウェットクリヤーをランダムに塗りました。

最後の仕上げの積雪表現はタミヤ情景テクスチャーペイント粉雪で行いました。

主にジオラマの地面に用いられる塗料ですが、アクリル溶剤で溶き、車両に適切に施せば、非常に効果的な積雪表現ができます。

冬を象徴する全体の冬季迷彩は、剥がれや擦れ、退色を意識して仕上げていきました。

物や人が当たることにより剥がれ落ち、基本塗装が覗く部分もあれば、最初に塗布した状態のまま強い白色が残っている部分もあったり。

冬季迷彩はただ白い塗装ではなく、どこがどう剥がれ、なぜそのようにして剥がれるのか、流れ落ちる塗料はどう表現すればいいかということも考えてあげれば、自然と塗装に深みが増していきます。

この車輛は前線に出てからどれくらいたっているか、何を使って塗っているか、冬季迷彩を塗ってからどれくらい経っているか、時期は雪解け間近なのか、雪が降り始めた頃なのか…。

春になれば落とさなければいけない、そんな拘束がある塗装だからこそ色々な工夫があり、一つとして同じ塗装は無い、奥深い世界が生まれるのです。

今回はその奥深さを味わってみたいと思い、とにかく冬季迷彩はこだわりました。

戦車は兵器といえど、人が操縦する乗りものなので、人が使っているんだということを考えさせるような仕上げにできれば、模型としてのクオリティだけでなく、その車輌から放たれるドラマなどをより感じ取れるのではないでしょうか。

そんなわけでBT-42でした。

BT戦車の車体、結構好きです。

各モジュールがコンパクトにまとまっていて、しゅっと細長なところがいいですね。

こんなマイナーな車輌がタミヤから発売されるとは思いませんでしたし、某映画の影響で一時期プレミアがつくほど売れるとも思いませんでした。世の中分からないものですね。

最後まで閲覧していただきありがとうございました。

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